2016/04/15

Power BI Desktop - Excel とどこが違うのか(2)

Excel ユーザーの観点からの Power BI Desktop その2です。

Power BI アドイン for Excel で、Power Query や Power Pivot を使っている Excel ユーザーにとって、Power BI Desktop はなかなか「使う場面が無い」という状況かもしれません。

ところが、データを加工する、保管する、という目的ではなく、「レポートを作成しメンバーと共有する」ということを最大の目的とすると、Microsoft の製品やサービスでは Power BI サービス (https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/) の利用を検討することになるでしょう。この BI レポートの活用のエリアは Microsoft 以外では「脱Excel」を掲げて様々なサービスがしのぎを削っている分野でもあります。(他には TableauOracle の BICS など、BIツールで多数あります。)

そんな観点から「違いを明確にする」というよりも Excel ユーザーのための Power BI Desktop 的なコンテンツになってしまいました。

前回は、テーブルのビジュアルを使って、テーブルを表示する、という手順(というか、考え方ですね)をご紹介しました。データを表示させるためだけに「視覚化」と呼ばれるビジュアルのパーツを使うので、Excel ユーザーにとっては慣れない「考え方」と思います。
ページレベルフィルターを使ってデータを絞り込んでいましたが、フィルターではなく「スライサー」を使うことで、レポート上でデータの絞り込み条件を変更することができます。このあたりになってくると、テーブル機能やオートフィルター機能というよりも、当たり前ですが、考え方や作り方は Power View に相当近くなりますよね。

今回ご紹介するのもグラフではなくて生のデータを表示させるビジュアルである「マトリックス」です。

これは「クロス集計表」と呼ばれるものにも近く、、Excel ではピボットテーブル機能を使って作成する人も多い、データ分析や集計をする人にとっては人気の機能です。


ひとつ言えることは、この Excel の分析機能である「ピボットテーブル機能」と同じ感覚で、Power BI Desktop のビジュアルの「マトリックス」を使うと、かなりストレスが溜まってしまい、本末転倒な状況や作業になるということです。

ピボットテーブルと Power BI Desktop 「マトリックス」の違い

Excel ユーザーがピボットテーブルを「操作」している時は、ピボットテーブルのフィールドリストからフィールドを選択し列にしたり行にしたり、シリアル値として持っている日付をグループ化したり、値フィールドの集計の方法や計算の種類を使って、より数字の特徴がわかるような表を作成しようとしています。(もちろん、作った表に条件付き書式を適用して、、、ということもやります)


この Excel ピボットテーブルの「より数字(データ)の特徴がわかるような表」というのは、Power BI Desktop や Power BI Service では様々なビジュアルを使って作られた「レポート」であり、分析はレポートを使って行われるべきもの、という考えが根底にあります。そのための「ライブ ダッシュボード」であり「対話型レポート」なのでしょう。

ピボットテーブルに似た、でも、Power BI Desktop のただ1つのビジュアルに過ぎない「マトリックス」に、ピボットテーブルと同じものを期待してはいけないと、ある日気が付いたのです(笑)。



Excel のピボットテーブルの作成で普通に利用する「値フィールドの設定」ダイアログボックスでできることは、実は Power BI Desktop 系では「メジャー」と呼ばれるものができることに相当します。[集計方法]タブにある合計や個数のカウントといった計算は、メジャーでは「暗黙的なメジャー」と呼ばれているもので、このレベルであれば、Power Pivot や Power BI Desktop でも簡単に用意できます。


[計算の種類]タブでは、行・列の比率、日付を含めた基準値に対する差や比率、累計といった計算方法が「あらかじめ用意されて」います。この選択してオプションを設定するだけで複雑な計算がすぐにできるのが Excel ピボットテーブルのメリットです。同じようなことを計算メジャーを使って Power BI Desktop で実現するには DAX で数式を作成する必要があります。

DAX (Data Analysis Expressions) についてはこちらをどうぞ。
クイック スタート:30分で学ぶDAXの基礎 (support.office.microsoft)

複雑な、込み入った計算は DAX を使って自由に数式を作成する優位性はありますが、[計算の種類]にあるようなワークシート上のデータを前提とした、よく使う分析までも1から DAX によるメジャーの作成となると入口の敷居があがります。

そのため、「なんで Excel のシリアル値を使った日付データなら、簡単に日付のグループ化ができるのに、マトリックスだとできないだ!」とイライラしても仕方ないんです。「Excel だと表示形式変えたら January じゃなくて 01 とかに簡単になるのに、なんでめんどくさいんだ」と言ってもしょうがないんです、、、

特に、、、Excel ユーザーが Power BI Desktop や Service を使うと「日付」の扱いの違いに驚きます。というか、冷静に考えると Excel のシリアル値を使った日付の処理と表示形式による表示方法、というのが、ちょっと便利すぎるのかもしれません。

私の経験から、ピボットテーブルを使いこなしてきたユーザーにとって、Power BI はある程度割り切りが必要じゃないか、と感じています。


たぶん、マトリックスを使った「クロス集計表」を Power BI Desktop ではあまり多用しないでしょう。Excel でピボットテーブルによる分析に慣れている人は、データの特徴的なものは Excel のピボットテーブルであらかじめ検討し、より、効果的にその特徴を他のメンバーと共有するために、適切なグラフのビジュアルを選び視覚化して、ダッシュボードを作成する、 そこで Power BI Desktop と Power BI Service を使う、というものです。

レポート共有はしたい、かつ、ピボットテーブルをメインにしたい

そんなあなた(私?)に朗報です。それが、Power BI publisher for Excel です。
ここのブログでも紹介しました。


http://road2cloudoffice.blogspot.jp/2016/04/power-bi-publisher-for-excel.html

大好きな(笑)ピボットテーブルを Power BI Service のダッシュボードにピン留するのも「ワンクリック」です。


 Power BI Service のダッシュボードには指定した範囲が画像として共有されます。


ですが、やはり Power BI Service でダッシュボードを作り、他のメンバーと共有するのであれば、対話型でライブなダッシュボードを作成したほうがいいでしょうね。

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自己紹介


PowerBI コミュニティ勉強会の 沼口 です。
https://powerbi.connpass.com/
最近の Excel は Office 365 のクラウドサービスと 連携する方向性が打ち出されています。この「Road to Cloud Office」ブログでは、Excel ユーザーの視点から Power BI Service や、Office 365 の活用方法を模索した結果をお伝えしています。
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