今年も昨年以上に Power BI まわりはどんどんと進化していくような感じですね。Power BI だけでなく、他のベンダーさんの BI ツールも魅力的なツールになるべくどんどん進化しそうです。
Power BIと他のBIツールを比較したとき、よく比較ツールとして使われるのが、ガートナーさんのBIのMQ(Magic Quadrant)です。昨年2月の調査で、LEADERSに Tableau と Qlik と Microsoft が選ばれていました。
出典:Magic Quadrant for Business Intelligence and Analytics Platforms Published: 04 February 2016 ID: G00275847 |
強み
・ 利用するための費用が安い
・ 圧倒的なチュートリアル、技術文書等の情報提供
・ あらゆるデータソースへの接続
注意
・ オンプレミスとクラウド、Excel Add-ins と Power BI Desktop、戦略の不透明さ
・ 高度な分析は Excel の 予測だけではできない - Azure/Cortana が担う
・ 今後改善・広がる可能性があるが、使われ方の幅に問題あり
・ 価格やパッケージが変化しすぎたため、BIや分析につよい営業力(体制)がない
BIツールという視点だけでみると、やはり Power BI の強みは「タダで始められる」というほどの費用の低さでしょう。フリーミアムモデルですからね。
一方で、Excel の予測シートや、予測関数の説明や紹介記事をみて、これで「予測できる!」と喜ぶ人がどれだけいるのでしょうか。Power BI が「セルフサービス BI」と言っているのは、「一人でできる」という意味合いだけではなく、「専門家がいらない」という意味で、現場のユーザーによるセルフサービス BI だと思います。ガードナーさんのレポートにもあるように、Power BIは、Power BI だけ見ているとミスリードしそうで、どうやら「Cortanal Intelligence Suite サービス」を見ないと全体像が見えないと思います。そこから見えるのは、データを分析するために、あらゆる種類の、膨大なデータを扱い、そのデータから「Machine Learning」を使って、予測モデルを導き出すこと、そして、その導き出したモデルを使って「視覚化」するツールが Power BI である、と明確に定義しています。
以下の図は Cortanal Intelligence Suite の説明で使われる図ですが、Power BI は右下の「Dashboard and visualizations」を受け持っているようです。
あまたあるデータの項目・種類から、注目している結果に影響があるデータを見つけ出すのが大変なんですよね。その因果関係(因果ではなく相関・・・)を証明するのが回帰分析などです。
Machine Learning は Power BI でデータ分析をやっていくと避けては通れないどころか、本質になるかもしれませんね。ビックデータになればなるほど、IoTになればなるほど、非構造化データまで扱おうとすればするほど、Machine Learning に頼らないと処理できないでしょう。
もしかすると Power BI アドインで、Excel から Machine Learning と連携してワークシート上でテーブルやグラフを作る、ということもあり得るかもしれませんよね。
Excel 視点から見ると、これまでは SQL Server の SSAS, SSIS, SSRS のアドインでしたが、Power BI 2.0 以降は SQL Server の影が見えなくなってきています。今後は、Cortana Intelligence Suite のサービスと連携する「アドイン」が出てきてもおかしくないでしょうね。
今後も Power BI は目が離せません。
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